BLUE [美術館 ARTNEWS アートニューズ]
BLUE
-神戸の抽象画 新収蔵・中右瑛、西村元三朗を中心に-
中右 瑛 《シェリト・リンド ビューティー》 1977年 油彩・キャンバス
神戸ゆかりの美術館で「BLUE」というキャッチーな題名の展覧会が開かれている。
洋画家 中右 瑛(なかう えい)は1958年頃より抽象画を制作、1968年に行動美術協会会員に推挙された頃より「シェリト・リンド」シリーズを出品、以来40年に渡り同シリーズの制作、発表を続けている。
中右 瑛は、浮世絵や竹久夢二のコレクターとしても知られており、2011年兵庫県立歴史博物館で行われた「四大浮世絵師展」は、中右 瑛のコレクションの中から展示された展覧会だ。
筆者は以下で記している。
参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2011-11-17
その中右 瑛のアーティストとしての展覧会だ。
「シェリト・リンド」とは、誰もが聞いたことがあるメキシコ民謡の名前である。
「アーイ アイ ア アイ、歌いなさい、歌えば心も楽しくなる」という繰り返しのフレーズは幼い子供でも口ずさめるほどポピュラーな曲だ。
この曲をイメージし、直接キャンパスに絵具を流し込む、垂らすなど偶然性と即興性を重視した技法で描かれたこの「シェリト・リンド」は、作者が心惹かれる色である「青」を主役として、空や宇宙をイメージする深い色彩が特徴的。
中右 瑛は現在神戸に暮らし、浮世絵の収集、研究に努める傍ら、毎年絵画の制作・発表にも意欲的に取り組んでいる。
阪神淡路大震災の時に難を逃れ、生き残った作品も展示されている。
一方、西村元三朗は、洋画家・小磯良平に師事した幾何学的構成の抽象表現の画家である。
筆者は、BBプラザ美術館で行われた「-唐代の詩と多重都市の協演- 髙山辰雄・西村元三朗」展で記している。
参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2012-07-07
この展覧会では、平成24年に中右 瑛、また西村元三朗のご遺族よりそれぞれ神戸市へ寄贈された作品11点を中心として約40点を展観するもの。
戦後、新たな表現を求め抽象画に挑んだ神戸の画家たちの仕事を通して、その時代の空気を感じてみたい。
同時開催では、神戸ゆかりの美術館所蔵作品からなつかしくハイカラな港町の風情が感じられる油彩・水彩・版画を紹介。
中でも筆者が鑑賞して感激したのは、川西 英(かわにしひで)の版画の数々。
川西 英は、彼の作品が三宮センター街二丁目商店街 - 版画『神戸百景』の一作『背山眺望』と『港俯瞰』をアーケードの東西入口上部に巨大ステンドグラスにして設置されている。
2011年、京都国立近代美術館で行われた川西英コレクション収蔵記念展 「夢二とともに」で京都国立近代美術館に寄贈した竹久夢二のコレクターである。
筆者は以下で記している。
参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2011-12-13
また、筆者が川西英の三男、川西祐三郎氏にインタビューをしたところ、川西 英はサーカスが大好きでよくサーカスを見に出かけ、好んで題材に選んだという。
また、川西祐三郎氏もその影響でサーカスを好きになったという。
川西 英 サーカス
川西 英 曲馬
川西 英 楽隊
川西 英 サーカス
あわせて本年度に新収蔵した油彩画も展示。
神戸ゆかりの芸術家たちによる多彩な表現を鑑賞しよう。
主催
神戸ゆかりの美術館 神戸市
後援
西日本旅客鉄道株式会社、神戸新交通株式会社、神戸電鉄株式会社、山陽電気鉄道株式会社、みなと観光バス株式会社、株式会社阪急コミュニケーションズ、一般社団法人神戸港振興協会、海上アクセス株式会社、神戸空港ターミナル株式会社、神戸商工会議所、生活協同組合コープこうべ、神戸市婦人団体協議会、神戸芸術文化会議
会 期
平成25年1月12日(土曜)~3月31日(日曜)
開館時間
午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館日
毎週水曜日(水曜日が祝日の場合はその翌日)
入館料(※)
一般
200円(150円)
小中高・65歳以上
100円(50円)
※のびのびパスポート持参の方は無料
※入館料の( )内は30名以上の団体割引料金。
☆読者プレゼント
10組20名様にご招待券 プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
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