創業百二十年記念 龍村平藏 「時」を織る。 [美術館 ARTNEWS アートニューズ]
創業百二十年記念
龍村平藏 「時」を織る。
染織分野の最高峰として知られる龍村美術織物の創業百二十年を記念した展覧会が、大阪髙島屋で開催中だ。
龍村美術織物は、染織工芸に対する功績により「芸術院恩賜賞」を受けた初代龍村平藏が創業した。
龍村美術織物は、古代織物の研究し、それを基盤とする美術織物創作を極め、今では世界的にその名声をとどろかせる企業にまで発展している。
大正末期、初代龍村平藏が当時の帝室博物館より正倉院御物の研究、復元を委嘱されて以来、龍村美術織物は3代にわたって日本、世界を問わず、実に様々な古代織物の復元を手がけて来た。
現在は四代龍村平藏が率いている。
奈良国立博物館で2011年(平成23年)に行なわれた「第63回正倉院展」において出展された七条織成樹皮色袈裟(しちじょうしょくせいじゅひしょくのけさ)を復元したことが記憶に新しい。
「織成(しょくせい)」という高度な技法で、その復元には3ヵ年もの長い年月がかかったという。
以下で筆者が記しているので参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2011-10-31
龍村が織る作品は、「龍村製」「龍村織」「龍村裂」ブランドとして登録されるが、衣品としてよりもむしろ芸術品としての域に属する帯地をはじめ、打掛地、ドレス地、大きくは緞帳、タペストリー、室内装飾裂、小さくはバッグやネクタイなど高級雑貨、さらに自動車や航空機のシート地にいたるまで多岐にわたる。
また、1954年(昭和29年)、クリスチャン・ディオールにより採用された龍村製のドレス生地は世界のひのき舞台で大好評を博し、わが国の高級絹織物の評価を高め、その後多くのデザイナーに生地を提供している。
作家芥川龍之介は、初代龍村平藏の作品を絶賛し、その後「東京日日新聞」の記事に、 「龍村さんの帯地の多くは、~(中略)~恐るべき芸術的完成があった。私は何よりもこの芸術的完成の為に頭を下げざるを得なかつたのである」
と寄せている。
時代による文様の移り変わりや技を、帯や打掛の代表作を交え約250点で紹介する華麗なる美の系譜を一堂に集めた展覧会。
見応えある傑作が並ぶ希少な機会。
ぜひ、お見逃しなく。
■2013年4月3日(水) → 15日(月)
■7階グランドホール
■主催:朝日新聞社
■協力:龍村美術織物
※ご入場時間:午前10時~午後7時30分(午後8時閉場)。
※最終日は午後4時30分まで(午後5時閉場)。
※入場料:一般 800円 / 大学・高校生 600円 / 中学生以下無料。
☆読者プレゼント
10組20名様にご招待券 プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に
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