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現代陶芸の鬼才 栗木達介展 一分の隙もなし! [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

現代陶芸の鬼才 栗木達介展

一分の隙もなし!

これだけの作品数の展示は初めて。

 

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撮影 すべて 浦 典子



知る人ぞ知る陶芸作家、栗木達介(くりきたつすけ)。

その珍しい作品を集めた展覧会が京都国立近代美術館で開催中だ。

栗木達介は、京都市立美術大学で富本憲吉・近藤悠三・藤本能道らに学び、特に富本には最後の学生として大きな影響を受けた。

卒業後、郷里瀬戸に戻って作陶活動を始め主に手捻(びね)りによる作品を発表。

朝日陶芸展での三度の大賞受賞をはじめ、中日国際陶芸展、日展、日本陶磁協会賞など受賞を重ね、高い評価を受けている。

その作品は、作ったそばから売れてゆくと言われるほど、コアなファンに支えられた。実際、栗木達介の作品は、「ご縁」のあった人しか手に入れることができないほどであったとこの展覧会の企画を行なった諸山正則東京国立近代美術館工芸館
主任研究員は言う。

栗木達介の緻密で厳格な性格から作品数は大変少ない。また、その多くが個人蔵のため、展覧会を実施するのに、一人一人にお声がけして協力を仰いだという。

松原龍一 京都国立近代美術館 学芸課長が、栗木達介の展覧会を行ないたいと栗木達介のもとへ何度も足を運んだが、「意義が認められない。必要性がない。」という理由で何度も断られたという。

「あなたの意図がわかるまで、話をしません。」とも。

しかし、絶対にこの展覧会を開催したい松原龍一 京都国立近代美術館
学芸課長は、数々の提案を用意し、コンセプトを説明した。

その熱意と本気度に根負けした形で、栗木達介が承諾するまで、約5年もかかったと、松原龍一 京都国立近代美術館 学芸課長は、感慨深げだ。

栗木達介は1983年から母校の京都市立芸術大学で後進の指導を行うが、この展覧会の準備の半ば2013年、急逝してしまう。

栗木達介の作品は、曖昧な要素を排し、高い技術と鋭い感性により生み出されている。

模様を作るとき、栗木達介は、フリーハンドではかず、型紙を作って彩色をし、はがすというまるで染色のような技法で緻密に制作して行く。

また、一方、銀という素材にいい意味でこだわりを持っており、銀彩についてよく思考していた。

銀が年月で黒く変色することを考慮し、制作をしていた。

作品を鑑賞していると、筆者の頭の中を次の言葉が駆け巡る。

「一分の隙もなし!」

ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が栗木達介の作品を所有するなど海外からの評価も高く、特に欧米で有名な作家だ。

☆ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(Victoria and Albert Museum)のホームページ    

http://www.vam.ac.uk

☆ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館()の栗木達介作品コレクションホームページ        

http://collections.vam.ac.uk/search

http://collections.vam.ac.uk/item/O34303/wind-image-ii-vessel-kuriki-tatsusuke

 

サンフランシスコの美術館の美術館にも所蔵されているとの情報を得ているが、調べたが、今現在

どこの美術館が所蔵しているのかは残念ながら判明していない。

 

137点もの多くの作品が展示されるのは、初めて。この大規模回顧展をお見逃しなく。

927日(日)の会期終了まであとわずか!

 

☆京都国立近代美術館のホームページ

http://www.momak.go.jp

会期2015828日(金)~ 927日(日)

開館時間午前930分 ~ 午後5時(入館は午後430分まで)

休館日毎週月曜日

主催京都国立近代美術館                

 東京国立近代美術館

観覧料

当日        団体(20名以上)

一 般 900     600

大学生 500    250

高校生・18歳未満 無料

 

※本料金でコレクション展も鑑賞可。

※心身に障がいのある方と付添者1名は無料

  (入館の際に証明できるものをご提示のこと)

                                                                                                          

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☆巡回先

東京国立近代美術館 工芸館 2015108日(木)~1213日(日)

 


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コメント 7

サンフランシスコ人

" Kuriki Tatsusuke"を見つけました.....

http://www.northgroup.biz/ceramics/

(left to right, bottom):
Kondo Takahiro, Wada Morihiro,
Suzuki Osamu, Kuriki Tatsusuke,
Takiguchi Kazuo
Photo by Kenji Takigami
Brooklyn, NY
by サンフランシスコ人 (2015-10-08 02:59) 

浦 典子 NORIKO URA

Good Jpb!!!ありがとうございます!!!!!
このご夫妻がお持ちなのですね。サンフランシスコの美術館ではないのかもしれないですね
3段落目にSan Francisco Museum of Asian Artの名が出て来ますが・・・
よろしければ、私のアドレスloewy@jg8.so-net.ne.jpに直接メイル下さいませ。ご遠慮なくどうぞ。
その方がよろしいかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
お待ちいたしております。

by 浦 典子 NORIKO URA (2015-10-08 05:19) 

サンフランシスコ人

8年前ニューヨークで栗木達介の作品が展示されたみたいですね...

"My piece was influenced by a stoneware vase made by Kuriki Tatsusuke from Seto, Japan."

https://www.japansociety.org/student_exhibition_responding_to_contemporary_clay
by サンフランシスコ人 (2015-10-09 03:19) 

サンフランシスコ人

「サンフランシスコの美術館........情報」

http://www.asianart.org/press_releases/27#

are lent for the exhibition from the Paul and Kathy Bissinger Collection of San Francisco. Since 2008, the Bissingers have amassed an extensive collection of Japanese ceramics by artists active from the late 20th century to the present day. The Bissingers have generously donated to the museum Cornucopia 03-III, a major work by artist Tashima Etsuko.
by サンフランシスコ人 (2015-10-09 03:38) 

サンフランシスコ人

"Legend has it that my late mother, Marjorie Bissinger, danced the collection to San Francisco," said Paul Bissinger. When Avery Brundage, who liked to dance, was looking for a home for his vast art collection, he met Marjorie socially. She was a wonderful dancer and also loved Asian art.

http://www.sfgate.com/living/article/SWELLS-2618291.php
by サンフランシスコ人 (2015-10-10 03:36) 

サンフランシスコ人

「サンフランシスコの美術館ではないのかもしれない.....」

サンフランシスコの美術館(Asian Art Museum)だと思います....

http://www.asianart.org/press_releases/44#
by サンフランシスコ人 (2015-10-10 05:45) 

 サンフランシスコ人

「3段落目にSan Francisco Museum of Asian Artの名が出て来ますが・・・」

サンフランシスコの美術館から訪れた人達のことです...

"We have led tours of the collection for groups from.........San Francisco Museum of Asian Art."
by サンフランシスコ人 (2015-10-11 03:11) 

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