印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクションThe Burrell Collection: A voyage to Impressionism. Vision of a great shipowner-collector [美術館 ARTNEWS アートニューズ]
印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション
The Burrell Collection: A voyage to Impressionism. Vision of a great shipowner-collector
エドガー・ドガ《リハーサル》
1874年頃、油彩・カンヴァス
CSG CIC Glasgow Museums Collection
海運王バレル卿が収集した、世界屈指のコレクション初来日!
出展作品80点中、76点が日本初公開作品。
英国スコットランドの海港都市、グラスゴー市出身の海運王ウィリアム・バレル卿(Sir William Burrell, 1861 -1958)。
ウィリアム・バレル卿(45歳頃)
CSG CIC Glasgow Museums Collection
バレル卿は、若くして家業の海運業を手伝い始めた後、船舶の売買で大成功し「海運王」と称された。
少年の頃から美術品に関心を持っていたバレル卿は、1890年代から1920年代にかけて主に同じくグラスゴー出身の画商アレクサンダー・リード(Alexander Reid 1854-1928)から作品を購入し、ペプローやメルヴィルなどスコットランドの画家をはじめ、クロホールなど特にグラスゴーで活躍した画家の作品を好んで集め、徐々にフランス絵画にも興味を抱くようになる。
また、古今東西に及ぶ多彩な美術作品をも収集している。
エドゥアール・マネ
《シャンパングラスのバラ》
1882年、油彩・カンヴァス
CSG CIC Glasgow Museums Collection
アンリ・ファンタン=ラトゥール 《春の花》
1878年、油彩・カンヴァス
CSG CIC Glasgow Museums Collection
1944年、バレル卿はコレクションのうち数千点もの作品をグラスゴー市に寄付し、それが美術館「バレル・コレクション」と命名された。
バレル卿は、美術館建設に際し、以下の厳しい条件を出した。
「大気汚染の影響が少ない郊外に作品を展示すること」
「国外に持ち出さないこと」
そして、1983年グラスゴー市は郊外のポロック公園内にコレクションを移し、バレル・コレクション(The Burrell Collection)として一般公開。
以降、近代名画を集めた世界屈指のコレクションと称され多くの観光客が訪れ、名所となっている。
「バレル・コレクション」は、その条件を満たさせるため、本来、英国でしか鑑賞することができなかった。
しかし、美術館「バレル・コレクション」は、2015年から2020年まで改修工事により閉館している。
この改装に伴い、このたび、初めて、国外に持ち出すことが許されたのだ。
その「バレル・コレクション」の中から西洋近代絵画を中心に、選りすぐりの作品、計80点を紹介する日本初の展覧会がBunkamura ザ・ミュージアムにおいて開催中である。
美術館「バレル・コレクション」が現在閉館中だからこそ実現した、奇跡の展覧会だ。
知られざるスコットランドの画家の作品から、巨匠のフランス絵画までグラスゴー市のバレル・コレクションから73点が初来日。
さらにグラスゴー市のケルヴィングローヴ美術博物館(Kelvingrove Art Gallery and Museum)からの出展を含む全80作品中、何と76点が日本初公開!
☆ケルヴィングローヴ美術博物館(Kelvingrove Art Gallery and Museum)
https://www.glasgowlife.org.uk/museums/venues/kelvingrove-art-gallery-and-museum
ケルヴィングローヴ美術博物館蔵の作品で見逃せないのは、フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Van Gogh)が描いた、《アレクサンダー・リードの肖像》だ。
フィンセント・ファン・ゴッホ
《アレクサンダー・リードの肖像》
1887年、油彩・板、ケルヴィングローヴ美術博物館蔵
CSG CIC Glasgow Museums Collection
アレクサンダー・リードはバレルをはじめ、グラスゴー在住の美術愛好家達に同時代のフランス美術を紹介した人物だ。
画家のフィンセント・ファン・ゴッホの弟で画商のテオ・ファン・ゴッホと一緒に暮らしていたこともある、敏腕画商。
バレル卿は、リードの事を「リードは良質な絵画とそれを愛でる心をスコットランドにもたらした功労者である。」と言っていたという。
来日作品の中でも特に、バレエを題材にしたドガの初期の作品《リハーサル》は門外不出の名作だ。
繊細かつ大胆な構図と色彩が大変美しく、ドガの数多い作品の中でも指折りの名作のひとつだ。
ゴッホ、ルノワール、セザンヌ、クールベ…など巨匠の作品が、バレル・コレクションのほかケルヴィングローヴ美術博物館からも出展されていることもこの展覧会の大きな特徴。
ピエール・オーギュスト・ルノワール《画家の庭》
1903年頃、油彩・カンヴァス、ケルヴィングローヴ美術博物館蔵
CSG CIC Glasgow Museums Collection
ポール・セザンヌ 《エトワール山稜とピロン・デュ・ロワ峰》
1878-79年、油彩・カンヴァス、ケルヴィングローヴ美術博物館蔵
CSG CIC Glasgow Museums Collection
ギュスターヴ・クールベ 《マドモワゼル・オーブ・ドゥ・ラ・オルド》
1865年、油彩・カンヴァス
CSG CIC Glasgow Museums Collection
ちなみにこの展覧会で展示されているエドガー・ドガによる《リハーサル》は、日本展の後、米国ワシントンDCのナショナル・ギャラリー(National Gallery of Art, Washington DC)に展示されることが決定している。
その他の「バレル・コレクション」は、カナダ、オランダ、フランス、英国に展示される予定。
しかし、日本展で展示される作品群は、「バレル・コレクション」の中でも、最もハイライトと呼ばれる珠玉の名作だ。
☆参考
https://www.glasgowlife.org.uk/museums/blog/burrell-spotlight-loans-and-themed-exhibitions
日本に居ながらして、門外不出の名作を鑑賞できるチャンスはまたとない。
海運王の世界屈指の夢のコレクション。お見逃しなく!
☆構成
序章
第1章 身の回りの情景
人物、果物、花など、部屋の中の静謐(せいひつ)かつ親密な情景が描かれた作品群。
第2章 戸外に目を向けて
家の中、街中、郊外へと戸外に広く目を向けて、その景色や、生活・仕事を営む人々、動物を描いた作品群。
第3章 川から港、そして外洋へ
海運王と呼ばれ、港や海への想いが人一倍強いであろうバレルが選んだ海景画を中心とした水辺の景観の作品群。
☆グラスゴー美術館群(Glasgow Museums)
https://www.glasgowlife.org.uk/museums
☆バレル・コレクション(The Burrell Collection)
https://www.glasgowlife.org.uk/museums/venues/the-burrell-collection
現在のバレル・コレクションの外観
CSG CIC Glasgow Museums Collection
サミュエル・ジョン・ペプロー 《バラ》
1900-05年頃、油彩・カンヴァス
カミーユ・コロー 《フォンテーヌブローの農家》
1865-73年頃、油彩・カンヴァス
CSG CIC Glasgow Museums Collection
開催期間
2019/4/27(土)-6/30(日)
開館時間
10:00-18:00(入館は17:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場
Bunkamura ザ・ミュージアム
主催
Bunkamura、毎日新聞社
後援
ブリティッシュ・カウンシル
特別協賛
大和ハウス工業株式会社
協賛
大日本印刷
協力
日本航空
お問合せ
ハローダイヤル 03-5777-8600
入館料(消費税込)
当日 団体
一 般 1,500円 1,300円
大学・高校生 1,000円 800円
中学・小学生 700円 500円
◎団体は20名様以上。要 電話でのご予約。
(申込み先:Bunkamura Tel. 03-3477-9413)
◎学生券をお求めの場合は、学生証のご提示のこと(小学生は除く)。
◎障害者手帳のご提示で割引料金あり。詳細は窓口で。
ウジェーヌ・ブーダン
《トゥルーヴィルの海岸の皇后ウジェニー》
1863年、油彩・板
CSG CIC Glasgow Museums Collection
ウジェーヌ・ブーダン 《ドーヴィル、波止場》
1891年、油彩・板
CSG CIC Glasgow Museums Collection
アンリ・ル・シダネル 《月明かりの入り江》
1928年、油彩・カンヴァス
CSG CIC Glasgow Museums Collection
☆Bunkamura ザ・ミュージアム
☆Bunkamura ザ・ミュージアム 印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_burrell/
☆公式サイト
☆読者プレゼント
5組10名様にご招待券 プレゼント
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締切:http://art-news-jp.jimdo.comにてUPした日の午前零時
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速達などでお届けには最善を尽くします。
☆ご意見・ご要望・ご感想のお願い
よりよいサイトづくりのため、読者の皆さまからのご意見を常時受け付けております。
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とお書きの上、ご意見・ご要望をお送り下さいませ。
お待ちいたしております。
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☆お知らせ
いつもご愛読下さいまして、まことにありがとうございます。
皆さまからのあたたかい励ましのメイル、大変ありがたくうれしく思っております。
多くのかたからメイルをいただいておりますため、ご返信ができないこともございますが、何卒お許し下さいませ。
☆URLが表示できない時の処置
URLをクリックしてもサイトが表示できない時は、ctrlキーを押しながらCを押してコピーをし、URLバーに貼り付けて下さいませ。
お手数を取らせますが、 どうぞよろしくお願いいたします。
☆巡回予定
2019年8月7日-10月20日 静岡市美術館 など
松坂屋名古屋店「わたせせいぞう展」~ハートカクテルだったあの頃~SEIZO WATASE [美術館 ARTNEWS アートニューズ]
松坂屋名古屋店「わたせせいぞう展」
~ハートカクテルだったあの頃~
SEIZO WATASE
描き下ろし新作「再会は初デートの公園で」
SEIZO WATASE/APPLE FARM INC.
わたせせいぞうの画業45周年を記念し、松坂屋名古屋店にて『わたせせいぞう展』が開催中だ。
他の会場で行われた、わたせせいぞうの画業40周年を記念した展覧会については、以下で記しているので参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2014-10-19
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-11-22
また、阪急うめだ本店で行われた展覧会については、以下で記しているので参照されたし。
https://art-news-jp.jimdo.com/2019/05/20/阪急うめだ本店-わたせせいぞう展-seizo-watase/
https://art-news-jp.jimdo.com/2019/05/20/阪急うめだ本店-わたせせいぞう展-フォトギャラリー/
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2019-05-20
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2019-05-20-1
この展覧会では、わたせせいぞうは、名古屋城とその手前にある名城公園を舞台とした「再会は初デートの公園で」をメインイラストとして、新たに描き下ろしたという。
メインイラストの原画のお披露目をはじめ、懐かしい80年代から現在までの作品の原画を中心に約130点を展示。
わたせせいぞうが45周年を迎える間に時代は大きく変わって行った。
そのイラストに写し出される時代の移り変わりを感じると共に、何十年も変わらない普遍的なテーマのわたせせいぞうの作品群。
ロングライフのものには、必ず人々に愛される理由があるのだ。
そして、その普遍性を貫けることが、その作家の持つ「力」だ。
わたせせいぞうの絵画を初めて見た時、その作家の年齢を筆者は考えていなかった。
ちょっぴり大人の世界を恐らく、5つくらい年上のお兄さんが教えてくれていると想像していた。
年表を改めて見てみると、「ハートカクテル」の連載開始は、わたせせいぞう、38歳ころだ。
遅咲きの作家といえよう。
しかし、38歳のかたの作品とは思えない、「若さ」が、いや「若者らしさ」にあふれている。
その溌溂とした美感覚。
それが、今もなお、持ち続けられていることには大変驚かされる。
小説家になりたかったというわたせせいぞう。
絵と文章力という相反する才能を併せ持ち、それが作品として実を結んでいる。
わたせせいぞうの唯一無二の魅力だ。
わたせせいぞうは、クラシックやジャズなどの音楽を読者に教えてくれる。
阪急うめだ本店での展覧会で書き下ろされた、「Tea for Two」。
インタビューでは時間がなく、お聞きできなかったが、1950年公開のミュージカル映画に主題歌を歌うドリス・デイ(Doris Day)をイメージしたものではないかと想像を膨らませて赴いた。
お聞きするまでもなく、作品説明に記されていた。
その後、ドリス・デイのその他の歌やわたせせいぞうの作品に登場する楽曲を聞いてみたり、調べてみたり、その場所らしきところに行ってみたりしてみた。
すると、改めて年齢と経験を重ねたからこそわかるものが見えて来た。
わたせせいぞうの作品を鑑賞する際、ぜひおすすめしたい鑑賞の仕方だ。
わたせせいぞうは、オリジナルの世界観を紡ぎ出しながら、鑑賞者を文化に導いてくれる作家だ。
お見逃しなく。
わたせせいぞう 撮影 浦 典子
☆わたせせいぞうプロフィール(2018年まで)
1945年 本名、渡瀬政造。神戸市に生まれる。生後まもなく北九州市小倉北区に移り住む。
早稲田大学法学部を卒業。
1974年 「ビッグコミック」の第13回ビッグコミック賞入選。
1983年 代表作「ハートカクテル」の連載開始。(「週刊モーニング」にて1989年まで連載)
都会的な男女のショートストーリーが若者を中心に大人気となる。
1985年 16年間のサラリーマン生活にピリオドを打ち、コミック作家としての活動に専念する。
1986年 アニメーション「ハートカクテル」TV放送開始。(1988年終了)
ドラマ「ハートカクテル」TV放送。(主演:鈴木保奈美・三上博史)
1987年 漫画「私立探偵フィリップ」が、第33回文藝春秋漫画賞を受賞する。
1988年 NHK朝の連続テレビ小説「ノンちゃんの夢」タイトルイラスト担当。
1992年 四季に彩られた日本の美しい風物の中で暮らす夫婦の愛の物語、「菜」の連載を開始。
(「週刊モーニング」にて1998年まで連載)
1993年 社会福祉・医療事業人材募集ポスターのイラスト作画。
1998年 ☆東京を舞台に大人の恋を繊細に描いた「東京エデン」連載開始。
(「週刊モーニング」にて1999年まで連載)
☆車をテーマにしたショートストーリーとイラストを描いた 「A Love Story Around Automobile 車にまつわる恋物語」連載開始。 (「月刊Muffin」にて2000年まで連載)
1999年 ☆人の花時は恋。色々な男女の花時を描いた「ハナドキロード(花時行)」連載開始。
(「週刊モ―ニング」にて2002年まで連載)
☆東京の名所を情緒豊かに描いた「東京ランブル」連載開始。
(「週刊朝日」(朝日新聞社)にて2000年まで連載)
2000年 ☆偶然から始まるミドルエイジ・ラブを描いた「しのぶれど」連載開始。
(「おとなぴあ」(ぴあ)にて2001年まで連載)
☆初の絵本作品「ドードーとせいちゃん」連載開始。
(「ミキハウス・ラブ」(三起商行)にて2002年まで連載)
2001年 ☆読者から公募したショートストーリーに色彩豊かなイラストで日常のロマンスを描く「三都つれづれ」連載開始。(「朝日新聞大阪本社ゆめ版」にて2002年まで連載)
☆消防庁 全国「秋の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆「男と女の食卓」おとなぴあにて連載開始。(「おとなぴあ」(ぴあ)にて2001年まで連載)
2002年 ☆消防庁 全国「春の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆消防庁 全国「秋の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆「きみの季節」連載開始。(「季節限定ぴあ」(ぴあ)にて2004年まで連載)
☆「TOKYO BLUE」連載開始。(「月刊ビジネススタンダード」(ソフトバンクパブリッシング社)にて2004年まで連載)
☆初の常設ギャラリー「わたせせいぞうと海のギャラリー」北九州・門司港に開館。
2003年 ☆消防庁 全国「春の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆「Heart Station」連載開始。(「月刊ブリオ」(光文社)にて2006年まで連載)
☆「江戸恋もよう」連載開始。(「週刊モ―ニング」(講談社)にて2004年まで連載)
☆NTTドコモ iモード待受総合サイト「わたせせいぞう」開始。
2004年 ☆北九州市門司大里地区の土地区画整理事業で街づくりをイメージプロデュースする。
わたせせいぞうがイメージプロデュースした「わたせハウス」も建設される。
☆NHKテレビ「食彩浪漫」に出演。
2005年 ☆環境大臣感謝状授与。「環のくらし応援団」として、地球温暖化対策の推進に貢献したとして環境大臣より感謝状を授与される。
☆「TOKYO BLUE」単行本発売。(ソフトバンクパブリッシング発行)
☆「Sea Side Story」連載開始。(「ディズニーランド別冊with Minnie」(講談社)にて2005年まで連載)
☆「The Motorcycle Letters」連載開始。(「月刊ガルル」(実業之日本社)にて2006年まで連載)
☆新北九州空港開港告知ポスターのイラスト作画。
2006年 ☆「HEART COCKTAIL eleven」オシャレな大人の絵本発売。
☆「ボッチボン」連載開始。(「ボンボン」(講談社)にて2006年まで連載)
☆「The Motorcycle Letters」単行本発売。(実業之日本社発行)
☆「Sea Side Story 7つの港 11の恋」単行本発売。(講談社発行)
☆「Heart Station」単行本発売。(光文社発行)
2007年 ☆Netzトヨタにて広告イラスト作画。2009年終了。
☆NetzトヨタHPサイトにてショートストーリー「Drive Seasons」描き下ろし。
☆「ボッチボン」単行本発売。(講談社発行)
☆NTTドコモ iモードきせかえツール携帯サイト「大人のきせかえわたせ」サービス開始。
☆「菜~ふたたび~」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて連載)
☆「千代の茶屋」連載開始。江戸の美味しい歳時記。(「コミック 乱」(リイド社)にて2008年まで連載)
2008年 ☆画集「オリジナルカレンダーイラスト集 ~20年の軌跡~」出版。(アップルファーム発行)
☆「菜~ふたたび~」単行本第1巻発売。(講談社発行)
☆「菜~ふたたび~」単行本第2巻発売。(講談社発行)
2009年 ☆「ハートカクテル bitter、sweet」単行本発売。(講談社発行)
☆「菜~ふたたび~」単行本第3巻発売。(講談社発行)
☆「北のライオン」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて2013年まで連載)
☆東京シティ競馬広告イラスト担当。2011年終了。
2010年 ☆「南の島」(原作:島田紳助)単行本発売。(講談社発行)
☆神奈川大学 広告イラスト担当。同大学 外国語学部 特任教授就任。(2018年3月迄)
2011年 ☆「北のライオン」単行本第1巻発売。(講談社発行)
☆「サンタ サンタ サンタ」絵本発売。(竹書房発行)
☆「月之介狂詩曲」連載開始。お江戸のハートフルストーリー。(「コミック 乱」(リイド社)にて2016年まで連載)
2012年 ☆「北のライオン」単行本第2巻発売。(講談社発行)
2013年 ☆「あの頃ボクらは若かった」連載開始。(「サンデー毎日」(毎日新聞社)にて2015年まで連載)
☆「Dr.愛助の孤独」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて2014年まで連載)
☆「北のライオン」単行本第3・4巻発売。(講談社発行)
2014年 ☆「アンを抱きしめて 村岡花子物語」絵本発売。(NHK出版)
☆「Telephone」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて2015年まで連載)
2015年 ☆六本木男性合唱団オリジナルミュージカル「ウエスト・サイズ・ストーリー」の美術・ポスターイラスト担当。
☆阪急電車(神戸線)ラッピング列車のイラスト作画。2017年11月終了。
2016年 ☆綿矢りさ氏 連載小説 「私をくいとめて」 挿絵担当。(「朝日新聞 夕刊」(朝日新聞社)にて4~12月まで連載)
☆環境省 動物愛マイクロチップ普及啓発リーフレットのイラスト作画。
2017年 ☆綿矢りさ氏 小説 「私をくいとめて」単行本装画担当。(朝日新聞出版発行)
2018年 ☆LINEサービス開始「ハートカクテルシリーズ スタンプ等」
☆「ワンダーカクテル(Wonder Cocktail)」連載開始。(ウェブ雑誌「Men's Precious」(小学館)にて連載中)
☆「あの頃ボクらは若かった」単行本発売。(毎日新聞出版発行)
会 期:
2019年6月5日(水)~17日(月)
会 場:松坂屋名古屋店 本館7階 大催事場
名古屋市中区栄3-16-1
[問] 03-5429-7701(アップルファーム)
時 間:10:00~19:30
※ご入場は閉場の30分前まで ※最終日は18:00閉場。
入場料(税込):一般800円、大学生・高校生500円、中学生以下無料
企画制作:
(株)アップルファーム
☆(株)アップルファーム
☆サイン会:6月15日(土) 14:00~ 本館7階 特設会場にて
<参加方法>
当日会場にて、税込2,000円以上お買い上げの方、
各日先着150名様に整理券を配布。
お買い上げの商品(お一人様1点)にサイン。
<対象商品の一例>
わたせせいぞうグッズ類
(ポストカード、クリアファイル等)、書籍、額装品(版画・ポスター)など
※但し、額装品をご購入のお客様には色紙にサイン。 (色紙は会場にて準備されている。)
※新作版画「再会は初デートの公園で」は、会場内で同時発売。
限定:100枚 技法:ジクレー
定価:60,000円(税別)
☆最新刊 コミック「ハートテレフォン」2019年5月24日(金)発売!!
☆読者プレゼント
10組20名様にご招待券 やご優待券を プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
本文:ご住所、お名前
をお書きの上どしどしご応募下さい。
発送をもって当選と代えさせていただきます。
☆ご意見・ご要望・ご感想のお願い
よりよいサイトづくりのため、読者の皆さまからのご意見を常時受け付けております。
あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:アートニューズ ご意見・ご要望・ご感想
とお書きの上、ご意見・ご要望をお送り下さいませ。
お待ちいたしております。
☆お知らせ
いつもご愛読下さいまして、まことにありがとうございます。
皆さまからのあたたかい励ましのメイル、大変ありがたくうれしく思っております。
多くのかたからメイルをいただいておりますため、ご返信ができないこともございますが、何卒お許し下さいませ。
※人物名の表記は、敬称略。
※画像および記事の無断転載禁止
絹谷幸二 天空美術館 Koji Kinutani Tenku Art Museum 特別展示「夢見る力~空想大劇場」 [美術館 ARTNEWS アートニューズ]
絹谷幸二 天空美術館
Koji Kinutani Tenku Art Museum
特別展示「夢見る力~空想大劇場」
Koji Kinutani Tenku Art Museum
祝 飛龍遊々スカイビル(立体) : 2018年/スティロフォーム ミクストメディア /H2450×W1900×D1300
絹谷幸二 天空美術館は、眺望抜群の梅田スカイビル27階に位置し、美の力、芸術力によって、人類を元気にする新たなる芸術文化発信の拠点を目指す最新型ミュージアムだ。
絹谷幸二について、筆者は以下などで記しているので参照されたし。
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2012-11-12
絹谷幸二は、アフレスコという壁画技法の国内第一人者だ。
アフレスコ技法とは、フレスコ画を創造する技法の名前で、絹谷本人は必ずアフレスコと〝ア〟をつける。
日本では、フレスコという方になじみがあるが、フレスコとは、英語: fresco、イタリア語: Affrescoという。
アフレスコは絵画技法のひとつで、この技法で描かれた壁画をフレスコまたはフレスコ画と呼ぶのだ。
語源はイタリア語の "fresco" で「新しい」「新鮮な」という意味である。
この呼び方は、制作過程に所以がある。
まず壁に漆喰を塗り、その漆喰がまだ「フレスコ(新鮮)」である状態で、つまり生乾きの間に水または石灰水で溶いた顔料で描く。
その方法は、まず、漆喰には石灰岩(CaCO3)を焼成し、生石灰(CaO)にした上に加水した消石灰(Ca(OH)2)を使用する。
作品を描写中、媒剤となる水分はたえず気化し、消石灰は二酸化炭素(CO2)を吸収、酸素(H2O)を放出し、炭酸カルシウム(CaCO3)に変化する。
この炭酸カルシウムは水に溶けない。
そのため、アフレスコ技法は、その過程の困難さゆえにであろうか、アフレスコ画は保存性に大変優れているというメリットが大きいのだ。
アフレスコ画は、ルネサンス期に盛んに描かれた。
ラファエロの『アテネの学堂』やミケランジェロの『最後の審判』、ジョットによる「聖人フランチェスコの生涯(サン・フランチェスコ聖堂 イタリア・アッシジ)などがよく知られている。
このような大天才でなければ、なかなか挑めない画法である。
アフレスコ画は、全くやり直しが効かないため、高度な計画と技術力を必要とする、大変難易度が高い画法である。
失敗した場合は漆喰をかき落とし、最初からやり直すほかはないのだ。
そのため、多くの画家がこのやり方を採用したがらない。
画家としては、やり直しは効くが保存性に欠ける油絵を選ぶか、全くやり直しが効かないが保存性の高いアフレスコ画を選ぶかは悩ましい問題でジレンマを抱えることになるであろう。
絹谷幸二 天空美術館では、世界初の試みである絵の中に飛び込む大迫力の3D映像体験や、アフレスコ(壁画の古典技法)とミクストメディア(混合技法)による絵画・彫刻の数々を鑑賞できるほか、遊び心満載のワークショップやアトリエスペース、そして快適空間のカフェなど世界中の人々を魅了している。
また、美術館の外に目をやると夕日が大変美しいのも見逃せない。眼下に淀川が流れる大阪の街並みが一望のもと。
この美術館では、開館2周年記念の特別展示「夢見る力~空想大劇場」が開催中。
☆3D映像
高さ約3m、幅約14mの大型ラウンドスクリーンで、大迫力の3D映像を体験!
音楽とともに絵画の世界に入り込む、まるでテーマパークのアトラクションのよう。
◯夢無辺 : 2016年/3D映像/上映時間5分
金雲たなびく蒼天に輝く旭日と大坂城。やがて城郭は満開の花びらとともに拡散していき、四季に彩られた富士の景観へと見る者を誘う。
そこに突如、雲海から龍が出現。
飛翔する龍の口へ吸い込まれた後は、風神雷神が乱舞する勇壮なイメージ世界へ。
「不二法門」や「般若心経」の言葉が飛び交い、天使や女神などが浮遊し、生命の誕生と人間愛を象徴する宇宙空間へと続く。
そしていつの間にか大坂城へ。
夢無辺とはどこまでも広がっていく夢の情景のこと。
迫力ある音響とともに百花繚乱の大劇場だ。
◯平治の乱 : 2018年/3D映像/上映時間5分
開館2周年を記念して制作された最新3D映像(ZERO-TEN制作)。
平安時代末期の平治元年(1159)、京都に起こった内乱をテーマに、人類への警鐘と救済への祈りを込めた作品。
炎に包まれる洛中の情景と、次々と浮かび上がる衝撃的な場面は、歴史的に繰り返されてきた戦禍や、権力抗争にあけくれる人間の愚かさを暗示し、紅蓮の炎の中に浮かび上がり憤怒する仏の姿は、時空を越えて今日的な教訓を提示している。
「夢無辺」に続いて絹谷幸二 天空美術館が贈る、最新技術を駆使した壮大な絹谷ワールド。
「動・静」渦巻く華麗なる夢の大劇場だ。
☆絵画展示
◯アラベスク : 1985年/アフレスコ・ストラッポ/80号(1120×1455)20連作
1985年10月、東京・青山の国立総合児童センター「こどもの城」劇場入口に制作されたアフレスコ20面の傑作。
2015年2月、センターの閉館にともない作品保存のため全面がストラッポされた。
ストラッポとは壁画の表面を剥がし取ることで、この高度な技術によって作品の収蔵と移動が可能となり、絹谷幸二 天空美術館での鑑賞が実現。
描かれているのは古今東西の時空を越えた夢物語。
異国情緒たっぷりのモチーフが目を楽しませてくれる。
アラベスクとはアラビア風の幾何学的な装飾文様を指す。
この作品の幾何学文様は劇場内の空間をイメージさせ、鑑賞者を様々な情景へと誘う。
見る人の感性で百人百通りの物語が浮かび、まるで自分が物語の主人公のように思えてくるようだ。
世界中の子どもたちへ夢見る力、空想の楽しみを教えてくれる連作だ。
=========================================◯祝・飛龍不二法門 : 2013年/ミクストメディア 金箔 プラチナ箔/200号(1940×2590)
絹谷幸二 天空美術館のシンボルゾーンを飾る作品。
白銀をたたえそそり立つ富士に、雲海から如意宝珠を手にした龍が童子を背に浮かび上がる。
神通力を象徴する神獣・霊獣として描かれる龍の口からは「不二法門(ふにほうもん)」という言葉が。
不二法門とは善と悪、生と死、我と無我など相反する二つの概念は一つのものの部分である、ということを教える仏語。
まさに芸術とは、人間の善悪、美醜、強弱、長所短所など全てを包み込む自然の豊饒そのものでなければならないという絹谷幸二の信念を象徴する言葉である。
芸術への理想、そして自然や生命へのオマージュ(称賛)を高らかに謳い上げ、鑑賞者を豊饒なる絹谷ワールドへ誘う。
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◯双穹の翼 パリ飛翔 : 2007年/ミクストメディア/100号(1303×1621)
絵を描くことによって人々に夢や希望を届けてきた絹谷幸二にとって、鍛え抜かれた肉体と技で夢の世界を演出するサーカスへの強い興味・関心が芽生えたのは、当然のことだったと推測できる。
エッフェル塔が見渡せるトロカデロ広場を舞台に、輝ける陽光と大輪の虹に包まれた中で演じられる空中ブランコの情景を描き、人間の表現への無限の可能性を高らかに謳い上げた作品である。
サーカスを絹谷幸二がいかにリスペクトしているかよくわかる作品だ。
その芸術性について筆者は以下などに記しているので参照されたし。
☆木下大サーカス名古屋公演 KINOSHITA CIRCUS
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2019-05-28
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◯日月天馬飛翔 : 2005年/ミクストメディア/120号(1303×1939)
ギリシア・ローマ時代の古代彫刻は「高貴なる単純と静謐なる偉大」と称され、西洋美術の根幹を成してきた。
彫刻とともに紺碧の空にリズミカルに浮かび上がる可憐な花は、悠久の時の流れを象徴する。
時空を超えた美へのオマージュが込められた作品である。
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◯大阪城満開日乃出 : 2016年/ミクストメディア 金箔 プラチナ箔/50号(910×1167)
絹谷幸二 天空美術館の開館を記念して大阪をテーマに描かれた作品。
昨今の戦国武将や刀剣のブームで人気の大阪城が、満開の桜と旭日の輝きの中に浮かび上がる。
絹谷幸二 天空美術館が大阪城とともに新しい大阪のシンボルとして世界中の人々に愛されるようにと、一筆一筆に願いを込めて描かれたもの。
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◯黄金旭日名古屋城 : 2016年/ミクストメディア 金箔/240×665
2018年新生した名古屋・御園座の緞帳用に描かれた原画。
積水ハウスが発注し27年ぶりに新たに織られた緞帳は、高さ10メートル、幅24メートル、重量は1tを超える巨大なもの。
黄金の日輪を背景に金のシャチホコを左右に配し、荘厳な名古屋城が描かれている。
天空に広がる虹には十二支が並ぶ。
縁起物としての十二支は、土産の置物のような愛らしく親しみやすい姿で描かれ、御園座が守り続けてきた「時間」と「美」を象徴している。
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◯黄金背景富嶽旭日・風神・雷神 : 2015年/ミクストメディア 金箔/150号(1818×2273)2枚組
江戸時代の絵画を代表する琳派の祖、俵屋宗達の風神雷神へのオマージュが創意の源泉にある。
旭日に浮かび上がる富士を挟み対峙する勇壮な二神像。
豪快無比な表現力で描かれた風神・雷神の目には、自然を破壊する人間の傲慢さへの怒りが溢れる。
風神は風車を回し、雷神は雷や地熱をとらえ、自然界の大いなる代替エネルギーを取り込む事を描ききって現代文明への警鐘を込める。
人類の元気の源を目指す天空美術館が誇る大作である。
風神
雷神
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◯ 祝 飛龍遊々スカイビル(絵画) : 2018年/ミクストメディア/150号(1818×2273)
光彩輝く梅田スカイビルを背景に、淀川より飛翔した龍神がスカイビル25周年を祝福し、祝いの玉取り龍となって舞う。
龍は水に対する敬意の念から生まれた水の神であり夢や空想上の生き物。
一方、今ここに在るスカイビルは世界的に名高い現実の建築物である。
この龍とビルがおりなす迫力の躍動感は、「空想」と「現実」は相反する別々の概念ではなく、一つのものの部分であると説く、絹谷の作品テーマである維摩経の教え「不二法門」に通じている。
夢や空想、豊かな想像力が明日の科学や未来をつくる。
両者を同時にとらえる大切さを私達に指し示してくれるのである。
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