細見美術館 特別展 皇室のボンボニエール ―ご慶事を彩る菓子器― [美術館 ARTNEWS アートニューズ]
細見美術館 特別展
皇室のボンボニエール
―ご慶事を彩る菓子器―
手のひらにおさまる、美しい蓋付の菓子器「ボンボニエール」。
フランス語で飴(キャンディー)のことをボンボンという。ウイスキーボンボンといえば、誰でも聞いたことのある単語であろう。
そのボンボンを入れておく器のことをボンボニエールという。
銀製のものが多く、我が国では特に主に金平糖入れとして用いられている。
ちなみに金平糖は、語源はポルトガル語のコンフェイト (confeito)である。
このボンボニエールは、日本では特に天皇のご即位や皇室・宮家のご慶事の際に、祝宴の記念品として招待された人々に贈られて来たのだ。
皇室のボンボニエールを集めた極めて珍しい展覧会が、細見美術館で開催中だ。
雅な意匠が施されたものから造形的に凝ったものまで、工芸の枠を尽くした精緻な
ボンボニエール。
皇室や宮家からお招きがないと頂戴できないものなので、受け取ったかたは、大事にして仕舞っていることが多く、なかなか外部に出したがらない。
大変珍しい貴重な展覧会だ。
どのように金平糖を出し入れするのか、想像しながら鑑賞するのも面白い。
小さいながら、完成された世界観と職人の卓越した技術には、目を見張る。
また、展覧会関連書籍として、「皇室のボンボニエール」という本が出版されており、ボンボニエールのことがわかりやすく説明されている。
この展覧会を鑑賞していると、筆者の母が、「人様にものを差し上げるには嵩(かさ)の小さい、上質なものを選びなさい。嵩の大きいものを差し上げるのは、野暮です。」
と言っていたことを思い出して来た。
また、筆者が幼いころ、父かたの祖父の会社に遊びに行くと、その和室には、お菓子を銀製の菓子器に入れており、そこから御菓子を筆者に出してくれたのを思い出した。
袋から直接出して、食べるのはお行儀が悪いと言われたものだ。
今、筆者は、袋から出して、そのまま食べてしまい手を抜いている。
ボンボニエールの造形美を鑑賞すると共に、もっとちゃんとしようと思い直させた展覧会であった。
会期
2013年7月27日(土)-10月6日(日)
開館時間
午前10時~午後6時
(入館は、午後5時30分まで)
休館日
毎週月曜日(祝日の場合、翌日)
入館料
一般1000円(800円)
学生800円(600円)
※( )内は20名以上の団体料金
主催
細見美術館 京都新聞社
特別協力
扇子 忠 氏(皇室研究家)
☆読者プレゼント
10組20名様にご招待券 プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
本文:ご住所、お名前
をお書きの上どしどしご応募下さい。
締切:UPした日の午前零時
発送をもって当選と代えさせていただきます。
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