特 別 展観 百獣の楽園 美術にすむ動物たち [美術館 ARTNEWS アートニューズ]
特 別 展観
百獣の楽園 美術にすむ動物たち
Creatures’Paradise : Animals in Art from the Kyoto National Museum
「竹虎図 尾形光琳筆 京都国立博物蔵」
夏休みにおすすめの特別展が京都国立博物館 特別展示館で公開されている。
テーマは、「動物」!
ゾウやラクダなどの大型哺ほ乳類、かわいらしいイヌ・ネコ・ウサギ、擬人化されたキツネやタヌキ、色あざやかな鳥たち、ユーモラスなカエル、虫や魚、迫力の霊獣などなど・・・
縄文時代から現代まで、古いものから新しいものまで、時間をトランスポートした個性的な動物たちが大集合!
「三彩駱駝 京都国立博物館蔵」
京都国立博物館の12,000 件を超える収蔵品のなかから、選りすぐりの名品の中から動物を題材にしたものを特集している。
こんな取り組みは、博物館始まって以来というから大変思い切った企画なのだ。
この展覧会は、美術ファンはもとより日ごろ美術になじみのない方にも古美術の世界に親しんでいただけるよう、博物館に住んでいる動物たちに、特別展示館の中で大活躍してもらおうというのがねらいで、これがストライクの構成なのでそこにいるだけで楽しくなってくる。
雪舟あり、元信あり、宗達、光琳、若冲、応挙、芦雪、北斎など人気の画家たちの力作が目白押しだ。
「双鹿図屏風 円山応挙筆 京都国立博物館蔵」
展示方法も凝った趣向で、埴輪の馬、唐三彩の馬、鎌倉時代の木彫りの馬が同時に並んで展示してある。古美術ファンのみなさんもきっと見たことのない、夢のような時空を飛び超えた空間を創り出している。
日ごろ美術にあまり興味がない方にも動物をモチーフにした作品は親しみやすい。
作品が生まれた時代も、絵画や彫刻といった創造の手段や表現のちがいも越えて、日本で愛されてきた動物たちのいきいきとした姿を、鑑賞していただけるので、夏休みの子供たちや海外からの観光客のみなさんにも、充分楽しんでいただける。
美術は、ちょっと苦手、よくわからない、どう鑑賞したらいいのか不安・・・という方が
この展覧会をきっかけにアートファンになっていただければ筆者はとてもうれしい。
「百鳥文様打掛 京都国立博物館蔵」
また、本展は京都市動物園と協力して開催しているため、動物園ではいくつかの作品のパネルが本物の動物のそばに並んでいる。
ダブルで楽しめるこの機会をお見逃しなく。
会 場 京都国立博物館特別展示館
〒605-0931京都市東山区茶屋町527
TEL 075-525-2473(テレホンサービス)
会 期 平成23 年7 月16 日(土)~8 月28 日(日)
休 館 日月曜日
観 覧 料一般 1,000 円(700 円)大学・高校生 700 円(400 円)中学・小学生無料
*( )は団体20名以上
開館時間 午前9 時30 分~午後6 時(毎週金曜日は午後8時まで)
※入館は閉館の30 分前まで***平常展示館は、建替え工事のため閉館***
注 筆者海外出張のため、読者プレゼントはございませんので悪しからずご了承下さいませ。
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