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安野光雅が描く 洛中洛外 [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

安野光雅が描く 洛中洛外展


 産経新聞で連載中の「安野光雅が描く 洛中洛外」展が、京都髙島屋 で開催中である。


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<洛中洛外>嵐山 法輪寺 

 

 

 「安野(あんの)光雅が描く 洛中洛外」の作品15点を中心に「日本のふるさと奈良」「明日香村」「日本の原風景」といった日本の風景画、「繪本 歌の旅」「旅の絵本 中国編」「野の花と小人たち」や初公開となる「絵のある自伝」などから厳選した約120点が展示されており、ボリューム感のある展覧会だ。


 

画家・安野光雅は、1926年、島根県津和野町で生まれ、終戦後、教員生活などを経て、美術教師として上京。
教員として働く傍ら本の装丁など出版関係の仕事にも携わり、1968年、従来の絵本にはなかったような独創的な絵本「ふしぎなえ」(福音館書店)でデビューし注目を集めた。


筆者もこの「ふしぎなえ」や「さかさま」という絵本を読み、安野のとりこになった一人だ。


以降、絵本をはじめ風景画、歴史画、装丁装画、エッセーなどジャンルにとらわれない数多くの作品を創作している。
この「安野光雅が描く 洛中洛外」展では、古都・京都の寺社仏閣、町並み、祭り、風景などが描かれている。


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<洛中洛外>平等院鳳凰堂



 

 安野は、「京都をたずね、そこに今も息づいている文化の姿を写したい」という思いでこのシリーズを描き始めたという。洛中のセクションでは、「嵐山 法輪寺」「平等院鳳凰堂」「祇園祭」「嵯峨野」「伏見 酒蔵」「東寺 終い弘法」など京都各所を描いた作品が、展示されている。

 

 祇園祭.jpg

<洛中洛外>祇園祭

 

 彼の絵には、その絵を描いたバックグラウンドやエピソードが説明文として書かれており、作者の人柄に触れられ、絵も文も両方楽しめる。
安野光雅の語る言葉で、心を打ったフレーズは、以下のとおり。


「いつでもどこでもスケッチを始められるおまじない わたしは下手、まだ子供」


「河原を描く」のではなく「河原で描く」


「方言は文化 数学的な言い方をすれば 閉じている」


「共通語は文明 数学的な言い方をすれば 開いている 」


東日本大震災で、被災者が列を作って待つという行為を海外メディアが絶賛したが、それは、日本の文化。
それに対して、風評被害や、買いだめに走るという文明を持ってしまった日本をもう一度考え直さないと・・・
絵と文という2つの相反する才能を合わせ持った作家なのだ。


<野の花と小人たち>なわしろいちご.jpg

<野の花と小人たち>なわしろいちご 

会期:平成24年3月3日(土)~3月19日(月)
会場:京都髙島屋 7階グランドホール〈京都市下京区〉
開場時間:午前10時~午後8時(入場は閉場30分前まで)

              最終日は午後5時閉場
入場料:一般800円、大学・高校生600円 (税込) 中学生以下無料

             午後6時以降入場の場合半額


主 催: 産経新聞社、京都新聞社
後 援: サンケイスポーツ、夕刊フジ、サンケイリビング新聞社、関西テレビ放送、
ラジオ大阪


展示構成
第1章: 安野光雅が描く「洛中洛外」
第2章: 「日本のふるさと奈良」
第3章:「明日香村」
第4章「日本の原風景」
第5章:「繪本 歌の旅」
第6章:「旅の絵本
中国編」
第7章: 「野の花と小人たち」
第8章:「絵のある自伝」



安野光雅のプロフィール
1926年、島根県津和野町に生まれる。生家は宿屋を営んでいた。
1945年4月招集、同年8月15日香川県王越村(現坂出市)で終戦を迎える。
1948年4月代用教員として徳山市加見小学校(現周南市)に勤める。
その後、美術教員として上京、教員として働く傍ら、本の装丁など出版関係の仕事にも携わる。
1968年、従来になかったような独創的な絵本「ふしぎなえ」(福音館書店)でデビュー。

その後、その好奇心と想像力の豊かさで次々と、独創性に富んだ作品や、淡い色調でやさしい雰囲気漂う風景画、歴史画、装丁装画などジャンルにとらわれない作品を数多く発表し続けている。
また「ふしぎなえ」、「さかさま」、「ABCの本」、「旅の絵本」などの多くが海外でも評価が高く、様々な国で出版され多くのファンをもつ。
その才能の豊かさは、芸術の世界だけにとどまらず、科学・数学・文学などに造詣が深く、エッセーなど著作も多い。
2001年3月20日、安野光雅さんの75歳の誕生日に、故郷津和野に「町立安野光雅美術館」が開館。3,000点以上の作品が収蔵されている。
また多くの業績に対し、国際アンデルセン賞画家賞、ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞、菊池寛賞など数々の賞が贈られている。
代表作には「ふしぎなえ」、「ABCの本」、「天動説の絵本」、「旅の絵本」、「繪本平家物語」、「繪本 三國志」や司馬遼太郎の紀行「街道をゆく」の装画などがある。



読者プレゼント
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20名様にご招待券 プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に展覧会名 と会場名 ご住所、お名前をお書きの上どしどしご応募下さい。
発送をもって当選と代えさせていただきます。


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