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ご覧あれ 浮世絵の華展 ―歌麿・広重・北斎 平木コレクションの名品展 [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

ご覧あれ 浮世絵の華

―歌麿・広重・北斎 平木コレクションの名品展

スター絵師の豪華共演!「クールジャパン」の源流をご覧あれ!!

平木コレクションに受け継がれた、仙台ゆかりの斎藤報恩会旧蔵作品も特別出品!

実業家・平木信二(リッカーミシンの創業者)の収集品に基づき、昭和47(1972)年に設立された平木浮世絵財団は、日本屈指の良質な浮世絵コレクションを所有することで国内外に知られている。

6,000点に及ぶそのコレクションの中から、重要文化財・重要美術品を中心に計165点を厳選して展示するという贅沢な展覧会が、仙台市博物館で開催中だ。

筆者は、以前 以下で平木コレクションについて述べているので、参照されたし。

http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2013-01-06



http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2013-11-06



葛飾北斎 冨嶽三十六景 凱風快晴 公益財団法人平木浮世絵財団蔵 web用圧縮.jpg
 

葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」 公益財団法人 平木浮世絵財団蔵(通期展示 特別出品)

 第二次大戦以前、日本国内の三大浮世絵コレクションとして知られた「松方コレクション」が東京国立博物館に所蔵された一方、平木信二は「斎藤コレクション」「三原コレクション」を散逸の危機から救い、収集の礎とした。

これらは、旧松方コレクションとともに、浮世絵版画としては、重要文化財指定品を含む、大変優れたコレクションで、評価が高い。

☆「斎藤コレクション」とは?

 前回の記事では、「斎藤コレクション」については、触れなかったが、この展覧会はそれを述べる絶好の機会だ。

 大正12年(1923)、桃生郡前谷地村(現・石巻市)の斎藤善右衛門によって、学術研究助成や公益事業振興のため、金3,000,000円の私財を出損し設立されたのが、斎藤報恩会だ。

 その後、資料収集を開始し、昭和8年(1933)には仙台市本町に斎藤報恩会博物館を開館。

 惜しまれながら平成273月をもって閉館した。

 浮世絵の斎藤コレクションは、大正末期ごろ、海外流出の危機にあった浮世絵を国内に留めたもので、戦前には国内の三大コレクションに数えられていた

斎藤報恩会から直接に作品を受け入れたわけではないが、結果的に「斎藤コレクション」の散逸の危機から保護し、収集に尽力したのが、平木コレクションだ。

 「斎藤コレクション」と「三原コレクション」を継承する平木コレクションの大きな特徴は、特定の時期や絵師に偏ることなく、浮世絵の歴史を体系的に通観できるよう形成されていること。

このことも美術史上、大きく評価される一因である。

 鳥居派を中心とした錦絵誕生以前の初期の貴重な作品から、中期の鈴木春信、錦絵黄金期の喜多川歌麿、東洲斎写楽ら巨匠たち、そして葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳ら幕末期のスター絵師までを網羅したこの展覧会は、浮世絵の神髄を深く掘り下げ、平木コレクションの価値の高さを再評価する上で大変貴重だ。



喜多川歌麿 芸者亀吉 公益財団法人平木浮世絵財団蔵_web用 圧縮済み.jpg

喜多川歌麿「芸者亀吉」(重要美術品) 公益財団法人 平木浮世絵財団蔵(通期展示)



 浮世絵は世界に誇る日本の文化だ。

 木版画家の川西祐三郎展の記事を以下で書いたので参照されたし。

http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-08-15


 1950年の朝日新聞夕刊に「親と子と」という題で、川西 英・祐三郎親子の対談が記載されている。

 以下、抜粋する。原文のまま


子 「だんだんアメリカ人あたりにも版画がわかる人がふえてきましたね」 

父 「逆だ。だんだん日本人の間に版画がわかる人が減ってきたんだ。浮世絵なんかも日本人がぼんやりしている間にドンドン外国へ流れ出し、買い戻すのに一苦労だった。いまの版画もやがてその二の舞だよ」

子 「この技術だけは世界一。藝術のオリンピックに出しても絶対に優勝するんだが」

父 「普及が足りないからさ。もっと作品の量にも拍車をかける必要があるね。」 



 この展覧会は、全日本人に向けられた警鍾ともいえる。

 もう一度、日本文化を振り返り、優れた技術と芸術性を継承して行かねばならぬ時期に来ている。

 この展覧会を通し、一人でも多くの人に浮世絵のすばらしさを再認識していただくことを切に望む。 


【通期展示】

        ◎歌川広重「江戸近郊八景」、◇鈴木春信「坐舗八景」

        ※「江戸近郊八景」「座舗八景」は前期後期で4枚ずつ入れ替わる。


        ◇鈴木春信「鷺娘」、◇鳥居清長「十体画風俗」、◇東洲斎写楽「二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉」、

    ◇喜多川歌麿「芸者亀吉」、◇歌川豊国「役者舞台之姿絵 まさつや」、

    ◇葛飾北斎「芙蓉に雀」、葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」(特別出品)、歌川国芳「なまず」 ほか 


        【前期のみ展示】


        ◎鳥居清倍「初代市川團十郎の暫」、◇喜多川歌麿「高名三美人」 ほか


        【後期のみ展示】


        ◎石川豊信「花下美人」、◇喜多川歌麿「歌撰恋之部 物思恋」 ほか

        ※◎=重要文化財、◇=重要美術品

        ※展示内容が変更になる場合あり。

特別展観覧料

        一般1,200円、高校・大学生900円、小・中学生500


        10名以上の団体は、当日料金より各100円引き


        ※リピーター割引あり。(期間中、本展の使用済み半券提示で、当日料金より100円引き)


        ※このほか各種割引あり。詳しくはお問い合わせのこと。


        会期:平成27年(2015717()96()


        前期:717日(金)~89日(日)  後期:811日(火)~96日(日)


        ※前期と後期で一部展示替えを行います。


              開館時間 : 9:00 - 16:45 (入館は16:15まで)

       休館日 : 月曜日(祝日・振替休日の場合は開館)


 主催

  「浮世絵の華」仙台展実行委員会(仙台市博物館、ミヤギテレビ)、公益財団法人 平木浮世絵財団

 後援

    宮城県教育委員会、宮城県文化振興財団、仙台市市民文化事業団、NHK仙台放送局、TBC東北放送、仙台放送、KHB東日本放送、テレビ岩手、福島中央テレビ、エフエム仙台、ラジオ3FM76.2、河北新報社、読売新聞東北総局、朝日新聞仙台総局、毎日新聞仙台支局、産経新聞社東北総局、日本経済新聞社仙台支局、仙台リビング新聞社、山形新聞・山形放送、福島民友新聞社、岩手日日新聞社

☆「ご覧あれ 浮世絵の華」公式ウェブサイト

http://ukiyo-e-mmt.tv


☆読者プレゼント 

   510名様にご招待券 プレゼント

   あて先 :  loewy@jg8.so-net.ne.jp

   件名:展覧会名と会場名

   本文:ご住所、お名前

   をお書きの上どしどしご応募下さい。

       締切:UPした日の午前零時

   発送をもって当選と代えさせていただきます。

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